116回 市民と議会の意見交換会
久保 あつこ
旭川市議会議員
やきとり専門ぎんねこ店主/旭川女性プラン研究会代表/
ウィメンズネット旭川運営委員
もうすぐあの3・11から2年…
3月11日の東日本大震災から、もうすぐ2年が経とうとして
います。この震災が他の大災害と大きく違うのは大規模な
原発事故が発生したことです。破壊された4つの福島原発
は国が終息宣言をした後も放射性物質を放出し続け、解
けて流れ出た核燃料は未回収のままなす術もなく放置さ
れ続けています。事故は起こらないというご都合主義の元
に原発が推進されてきたこと、原発で出る核廃棄物の処分
方法さえ確立しておらず、各地の原発で貯蔵されている使用済み核燃料棒が飽和状態であることも露呈し、原発依存によるエネルギー政策を根本的に考え直さなければならないという重い課題が突き付けられました。そして私たちはこれから長い間、ばら撒かれた放射性物質の後始末という未踏の荒野に向き合っていかなければならなくなりました。3・11の大震災は、あらゆる意味で戦後における日本の分岐点と言えます。
にもかかわらず、現政府は「30年代までに脱原発」という前政府の方針を反故にして原発の再稼働に向けて着々と準備を進め、安倍総理は新規建設に前向きな発言さえもしています。おまけに、1兆円を費やしてとん挫している「もんじゅ」の苦い経験を無視して「核廃棄物削減」という名目で「高速炉」の研究開発により一層力を入れることを決めました。
これが私たちが望んだ日本のエネルギー政策でしょうか?私たちの民意でしょうか?何かが違う、何かが私たちの思いとズレている。そう思えてなりません。。