グラフ旭川

旭川弁護士会所属弁護士　皆 川 岳 大
旭川弁護士会所属弁護士　青 山 和 志

旭川総合法律事務所
旭川市3条通9丁目551-2（緑橋通）
TEL：0166-76-1087　FAX：0166-76-1187

第411回

嵐山と子どもたち

　五月も半ばを過ぎると、北の国は連日のようにいい天気が続く。暑くもなく寒くもなく、空気もカラッとしていてとても気持ちがよい。
　春を代表する花々が一通り咲き終わり、木々の新緑が揃い踏みするように緑陰を増やす。待ちわびていた人々の心に、その緑がひたひたと染み込んでくる。
　この時期になると、ひとりでに足が向くところがある。嵐山の山々だ。上川盆地の西端に位置する標高三〇〇メートル前後の山並みである。
　名前のついた七つのピークを中心に、起伏の少ない稜線が石狩川と直交するように南北に延びる。最高峰は天神ヶ峰、標高四二六メートル。山域名を代表する嵐山は、標高二五三メートル、最南端に位置する。

第111回

第四章　スピリチュアル

（93）取引
　福寿会の社、巫女の謁見の間で福之輔は、自らを巫女と宣言した多恵と対峙していた。
「早く私に宝玉の扱い方を教えるのです」
多恵は、福之輔に再度命令した。
「…」
福之輔は、無言で多恵の横に静かに控えている桔梗を見詰めた。
「……」
桔梗は、福之輔を見ても何の反応も示していなかった。
「桔梗、俺が分からないのか？」
福之輔は桔梗に声を掛けた。
「……」
桔梗は無反応だった。
「まだ、分からないのですか？桔梗は修行の場で審判を受け、巫女としての資質を失ったのです。今は、私が『福寿会』の巫女なのです」
多恵は、冷たく福之輔に言い放った。
「多恵ちゃんは、明るく優しい子で妹みたいなの。私の代わりに巫女になれる素質があるわ」
福之輔は、かつて桔梗が言っていた事を思い出した。
（確かに、俺がこの社に潜入していた時の多恵とは違う…）
「どうしたのですか？早く教えなさい！」
多恵は、痺れを切らして福之輔に命令した。
「一つ聞きたい事が有る」
福之輔は、多恵の恫喝に屈せず応じた。
「…何ですか？」
多恵は、福之輔の腹を探るように尋ねた。
「どうすれば、桔梗は元に戻る？」
福之輔は、多恵の眼を見据えて言った。

第90話

「苫前町の宝」にも指定 道内では貴重な鎌倉時代の仏像 （苫前町）

　1890年（明治23年）ごろ、苫前町最古の寺院である金宝院（現在は廃寺）の初代住職・藤原龍山が京都の定宿に泊まった際、尊栄という僧と知り合った。尊栄は厨子に木造の十一面観音立像を入れて諸国行脚していたが、この宿で病死してしまった。龍山が彼の成仏を祈ったところ、厨子の観音が夢枕に立ち「お前について蝦夷地へと渡り、金宝院の脇仏として衆生済度したい」とのお告げを聞いた。

旭川トーヨーホテル　八島 旭川市7条通7丁目32の12 旭川トーヨーホテル1階 TEL：0166-22-7177 営／ランチ 　　午前11時半〜午後2時半(LO午後2時) 　　ディナー　平日 　　午前5時半〜午後9時半(LO午後9時) 休／水曜日

「〜森に誘われて〜 猪熊桂子日本画展」をオンラインで！

　新緑が眩しい季節を迎えました。野山へ出掛けて、おいしい空気を楽しみ、街角の彫刻を眺めて回るのもよいのですが……。今年は新型コロナウイルスのせいでそうはいきませんね。仕方ありません。オンラインでがまん、我慢。
　さて、前回はスマホやＰＣで世界中の著名な美術品を自宅で楽しむ「Google Art & Culture」を紹介しました。世界の有名美術館が協力し、６千人以上のアーティストによる数万点の芸術作品がオンライン上に掲載されています。