グラフ旭川

旭川弁護士会所属弁護士　皆 川 岳 大
旭川弁護士会所属弁護士　青 山 和 志

旭川総合法律事務所
旭川市3条通9丁目551-2（緑橋通）
TEL：0166-76-1087　FAX：0166-76-1187

第433回

旭岳ワラジ登山

　新聞の取材があって、三十七年前の古い写真を探す羽目になった。未整理の写真箱を物色したら、お目当てのモノクロのネガフィルムが見つかった。
　スキャナーでモニター画面に出してみると、懐かしい画面が次々と現れた。記憶が瞬時にタイムスリップした。生徒たちと一緒に、旭川から地下足袋にワラジをつけて登った旭岳のことだ。

第133回

第四章　スピリチュアル

（115）激動
「どう言う事だ？」
庄屋が、怒りで桔梗を問い詰めていた。
「……」
桔梗は、黙って俯いていた。庄屋の奥座敷、片隅に一つの遺体が安置されていた。
「黙っていないで、説明しろ！」
庄屋は更に語気を強めて、桔梗を問い詰めた。
「…、先程も説明しました。これ以上は、私にも分かりません…」
桔梗はか細い声で、答えた。
「お前の言う事を全て信じろと？」
「はい。その通りです」
桔梗は、福寿の社・巫女の謁見の間で起きた事を庄屋に説明していた。
「神仙、白龍、心魂天…、深層心理場、多恵の心魂と福之輔の心魂の融合、分離…、はては多恵の死と福之輔の失踪。『白龍の珠』と『神仙の数珠』の紛失…？わしは、安房守様に何と説明して良いのやら…」
庄屋は、幕府の権力者、大久保安房守に取り入る為に色々と画策していた。ようやく三つの宝玉が揃い、福寿会が以前の力を取り戻し、昔の様に勢力を拡大する機会が訪れたと己の野望を膨らませていた所だった。
「素直に御話しては…」
桔梗はか細い声で、素直に言った。

ちみーず 旭川市3条通14丁目右10号 TEL：0166-26-3066 営／午前10時〜午後6時 休／日曜日

世界も注目する現代アートの新スポット 「青森・秋田美術散歩」

　長引くコロナ禍にあっても、2022年は数多くの展覧会や芸術祭が予定されています。現代アートの祭典として知られる「瀬戸内国際芸術祭」や「あいち2022」などが今年も注目を集めています。現代アートは20世紀から増え始めた芸術表現で、一見、難解との声もありますが、今、この現代アートの魅力が多くの人の心を掴んでいます。
　今回は、現代アートの新たなメッカとして注目を集める東北エリアの美術館を紹介いたしましょう。

（13）詩人達（2）

　長い付き合いの詩人の一人に、三谷木の実さんという人がいた。
　彼女の作った和紙の日本人形を、今でも私は大事に飾っているが、男っぽい彼女に似合わず何とも言えない色気があるのだ。河邨文一郎さんは、学会で海外に行く時には必ずお土産に三谷さんの人形を持って行くと言っていた。
　その三谷さんは、私を喜ばせてくれる話題の持ち主でもあった。ある冬の日に、風邪気味だったので早く布団に入ったが、ふと気が付いて起き上がったという。万が一、寝ている間に死んで、電気毛布の熱で自分の遺体が腐ったら、隣の家に住む息子が困るだろうと、スイッチを切って寝たところ、寒くて夜中に目が覚めたというのだ。
　彼女は自分が死ななかったことが嬉しくて、朝早々と街へ出かけ、札幌の地下街を歩いていたところ
「あなた、みんな生きた人間が歩いているのよ」
とさも嬉しそうに言った。その姿は何とも愛らしいものだった。

遅くに訪れた青春（後編）

　多くの秘境駅ファンを魅了する糠南駅を出発した後も、秘境駅ランキング（順位）上位の駅を次々と通過します。
　雄信内駅（39位）、南幌延駅（32位）、下沼駅（18位）と続き、否が応でも興奮状態に。やがて牧場の向こうに利尻富士が見えてきます。